北海道出身の”道産子エース”として、球界で存在感を高め続ける伊藤大海投手。2026年には球団6年目の選手としてダルビッシュ有投手以来となる年俸3億円の大台を突破し、大きな注目を集めています。本記事では、伊藤大海投手の年俸推移や経歴、そしてメジャー挑戦の可能性について詳しくまとめました。
伊藤大海の年俸推移を振り返る
伊藤大海投手の年俸は、入団からわずか6年で劇的な上昇を見せています。毎年の活躍がそのまま数字に反映されており、その上昇幅は球界でも際立った水準といえるでしょう。
- 2021年(プロ1年目)1,500万円
- 2022年(プロ2年目)4,100万円
- 2023年(プロ3年目)8,500万円
- 2024年(プロ4年目)1億1,000万円
- 2025年(プロ5年目)2億2,000万円
- 2026年(プロ6年目)3億4,000万円
2025年に大幅増額となり、2026年にはついに3億円を突破しました。この金額は、球団の6年目選手としてダルビッシュ有投手の記録を塗り替える史上最高額です。
出典元:球歴.com
年俸3億円突破の実績
伊藤大海の年俸3億円超えは、金額以上の意味を持っています。2025年は27試合に先発し、14勝8敗・防御率2.52・195奪三振という成績。さらに、最多勝利・最多奪三振の2冠に加え、球団ではダルビッシュ投手以来となる沢村賞も受賞しました。これはダルビッシュ投手が高卒での6年目到達だったのに対し、伊藤大海投手は大卒での記録です。大学時代に中退・再入学という回り道を経験しながら、プロ5年でここまで上り詰めた点に大きな価値があります。
伊藤大海の経歴
伊藤大海投手の歩みは、順風満帆とは言えないものでした。幾度もの転機を乗り越えながらプロの舞台へと進んだ経緯が、現在の強さの土台を作っています。
幼少期〜高校時代
1997年8月31日、北海道茅部郡鹿部町に生まれました。父親はたこつぼ漁師という家庭で育ち、小学2年生から野球を始めています。駒大苫小牧高校では2年生の春に選抜甲子園へ出場し、初戦で完封勝利を収めました。
大学時代の「空白の1年」
高校卒業後は駒澤大学(東京)へ進学しましたが、「4年間のビジョンが描けない」として1年秋に中退し北海道へ戻ります。その後、苫小牧駒澤大学に再入学し、規定による1年間の公式戦出場停止期間を体づくりとフォーム改善に充てました。
再入学後の飛躍
公式戦に復帰してからは、リーグを代表するエースとして活躍しています。大学日本代表では抑えとして起用されるなど、プロへの評価を確かなものにしていきました。この「空白の1年」が、後の飛躍の土台になったといわれています。
プロ入り後の歩みとタイトル獲得
2020年のドラフト1位指名は、球団が北海道へ移転して以降、初の道産子ドラフト1位という歴史的な出来事でした。プロ1年目からローテーションを守り、プロ初登板から23イニング連続奪三振というNPB新人タイ記録を樹立しています。東京五輪では代替選手として選出され、金メダル獲得に貢献しました。
2024年に初の開幕投手へ
2024年は自身初の開幕投手を任され、14勝5敗・勝率.737という成績で最多勝利と最高勝率の2冠を達成しました。同一シーズンに「マダックス(100球未満での完封)」を2度記録するという快挙も成し遂げています。また、2023年・2026年にはWBCに出場し、世界の舞台でその実力を証明しました。特に2026年WBCでは、MLBスカウトの前で存在感あるピッチングを披露しています。
伊藤大海のメジャー挑戦の可能性
伊藤大海投手のメジャー挑戦は、本人・球団・MLB側の三者において機運が高まっています。「行く可能性があるか」という段階ではなく、「いつ行くか」という議論が中心になりつつあります。かつて「日本人ナンバー1投手」として注目を集めた佐々木朗希投手がメジャーで精彩を欠いている状況を受け、MLB球団は実績と安定感が際立つ伊藤大海投手への視察を強化しています。村上宗隆選手や岡本和真選手と並ぶ「日本人選手の大本命」として位置づけられています。
本人が明かした挑戦への思い
WBC期間中に米メディアから質問を受けた際、伊藤大海投手は
「もちろん秘めているものではありますし、こういう舞台も含めてアピールできたらとは思っています」
(引用:日刊スポーツ)
と語っています。挑戦への意志は明確であり、国際舞台をアピールの場として意識していることがわかります。
ESPNが予測する移籍時期
米スポーツ専門局ESPNのホルヘ・カスティーヨ記者は、伊藤大海投手が2026年オフにもポスティングシステムを利用してMLBへ挑戦する可能性があると予測しています。アメリカン・リーグの球団関係者も、複数球団が獲得に動く「ハイエンドな」譲渡対象になると見込んでいます。
出典元:dmenuニュース
MLBスカウトが高く評価するポイント
日本人投手が苦労しやすいとされる「滑るメジャー公認球」への適応力が高く評価されています。加えて、強心臓・多彩な球種・故障の少なさも絶賛されており、176cmとメジャーでは小柄ながら、ソニー・グレイと比較されるほどの完成度と評価されています。
メジャー挑戦における課題
高い評価を受ける一方で、懸念点として挙げられるのが被本塁打の多さです。2024年は14本、2025年は15本とリーグ上位の被本塁打数を記録しており、パワーヒッター揃いのメジャーリーガー相手にこの傾向をいかに抑えるかが、成功の鍵を握るとみられています。
移籍時期の不確実性
2026年12月に失効するMLBの労使協定の交渉次第では、2027年以降に移籍がずれ込む選択肢も指摘されています。とはいえ、球団がメジャー挑戦を積極的に後押ししてきた歴史を持つ日本ハムである点は、大きな追い風といえます。
まとめ
伊藤大海投手は、北海道から歩み始めた「回り道」の先で、球界を代表するエースへと成長しました。伊藤大海投手の年俸3億4,000万円はその証明であり、メジャー挑戦への機運も着実に高まっています。被本塁打という課題を克服したとき、世界の舞台での活躍が現実のものになるでしょう。今後の動向から目が離せません。
