『暗号資産』という言葉が、ニュースや人々の話題に上るようになってきました。その知名度が上がってくるにつれて、これまで投資に縁のなかった人々のあいだでも、ビットコインが話題に上ることが増えています。FX業者でビットコインがトレードできるサイトを活用し、少しずつ投資に関する情報を集めて試してみようとしている方もいらっしゃるかもしれません。その反面、「興味はあるけど、なんだか難しそう…」と思っている方もいるのではないでしょうか。
そうした初心者の方にでもわかりやすいように、ここではビットコイン取引とFX取引について簡単に説明していこうと思います。
FXとは
そもそもFXとは、Foreign Exchangeの略語であり、『外国為替証拠金取引』という意味があり、円・ドルなどの法定通貨を使い、為替変動によって利益を得るための取引のことを指しています。また、その大きな特徴としては「レバレッジ取引を行える」点が挙げられます。証拠金を預けて、資金以上の売買が可能となる方法です。つまり、現物がなくても「買った/売った価格」と「売った/買い戻した価格」の「差額」によって損益が決まってくるという、「価格差」を取引する方法というわけです。そのため、FXは『差金取引』とも呼ばれています。
さらにわかりやすく説明するなら、例えば、為替レートが1米ドル円＝100円の時に5,000円を50米ドルに両替するとします。その後、1米ドル円＝105円になった時に米ドルを日本円に戻せば、5,250円になるので、その差額の250円が儲けとなるわけです。
ビットコインとは
昨今、ニュースの話題に上ることも増えたのでご存知の方も多いかと思いますが、ビットコインは、2009年1月に発行が開始された、世界で初のブロックチェーンを基盤とした暗号資産のひとつです。そして暗号資産とは、インターネット上にのみ存在するデジタル通貨(仮想通貨)のことで、その大きな特徴は、法定通貨で言うところの中央銀行といった管理者が存在しないことです。つまり、紙幣や硬貨などは存在していませんが、通貨と同等の価値があると考えられているため、料金の支払いや買い物などに使用することも可能となっています。また、暗号資産の種類にもよりますが、基本的に安い手数料で送金などを行えることが魅力の1つとされています。現在、流通している暗号資産の中でもビットコインは最も知名度が高いことから、「ビットコイン＝暗号資産」と思っている方も多いかもしれませんが、ビットコインと暗号資産は同義語ではありません。暗号資産は、ビットコインの他にも様々な種類があり、現在では合計2,000種類以上にも上ると言われています。そして、こうした暗号資産、ビットコインを用いて、先ほどご説明した『FXの仕組み』で取引するのが、ビットコイン取引になります。
似て異なる投資法
ビットコイン取引とFX取引では、まず投資対象が異なってきます。FX取引の投資対象は法定通貨ですが、ビットコイン取引では、買い注文または売り注文によってポジションを保有し、反対売買によってポジションを決済することで、価格変動の差額分だけを受け取るという、証拠金取引になってきます。
また、ビットコイン取引ではレバレッジを利用できるため、自己資金の数倍の取引も可能となってきます。そのため、少ない資金で大きな利益を得たいトレーダーには向いている投資法ともいえるかもしれません。ただしその反面、レバレッジをかけて取引ができる分、損失が膨らんだ場合は現物取引よりも大きな損失となる可能性もあります。
このことからも、一般的に暗号資産の投資はハイリスク・ハイリターンと言われているので、投資初心者にとっては、取引に慣れるまでは利益をだすことが難しいケースもあるかもしれません。それは暗号資産の歴史がまだ浅く、価格変動が激しいためだといえます。ですが、暗号通貨は将来的には法定通貨に代わる決済手段にも成り得る可能性があるため、現在、世界中から注目を集めています。
この他にも大きな違いとしては、FXは基本的に土日祝日には取引ができませんが、ビットコイン取引は365日24時間、年中無休で取引ができるのも特徴となっています。いつでも取引ができるため、土日に投資をしたい方、例えば、平日は仕事で忙しく、なかなか投資ができないというサラリーマンの方などにもビットコイン取引は向いています。
