2023年に元関脇・逆鉾&元関脇・寺尾、元横綱・若乃花&元横綱・貴乃花に続いて史上3組目の兄弟同時三役を達成した大波三兄弟の若元春&若隆景。今後は史上初となる3兄弟同時三役達成に大相撲ファンは大きな期待を抱いています。そこで今回は、若元春 兄弟「大波三兄弟」について調べてみました!
若元春 兄弟は相撲一家に生まれる!
母方の祖父が1940~1950年代にかけて活躍した小結・若葉山貞雄(時津風部屋・12代錣山)、父親が幕下・若信夫(立田川部屋・最高位は西幕下51枚目)という相撲一家に生まれた大波三兄弟。夢は3兄弟全員で関取になること。長い大相撲の歴史の中でも、1980~1990年代に活躍した井筒3兄弟(元十両・鶴嶺山、元関脇・逆鉾、元関脇・寺尾)の1例しかありません。次男の若元春と三男の若隆景で兄弟関取は達成しており、2例目となる3兄弟関取や史上初の3兄弟同時関取に期待がかかります。
四股名の由来は毛利元就の3人の息子たち
三男の入門に合わせて、兄2人は四股名を改名していますが、新しい四股名の由来は三子教訓状で知られる戦国武将・毛利元就の3人の息子たちだそうです。毛利元就の長男が毛利隆元で、次男が吉川元春、三男が小早川隆景で、それぞれ「若隆元」「若元春」「若隆景」となりました。「若」は祖父「若葉山」、父親「若信夫」から取っています。
若元春 兄弟・長男「若隆元(わかたかもと)」
- 本名:大波渡(おおなみ わたる)
- 生年月日:1991年12月29日
- 年齢:32歳
- 出身地:福島県福島市
- 血液型:O型
- 身長/体重:183cm/122.9kg
- 出身校:松韻学園福島高等学校
- 現在の番付:西三段目三枚目
- 最高位:東幕下7枚目
- 所属:荒汐部屋
大波三兄弟の長男である若隆元は、高校時代には福島県大会優勝の経験があり、高校在学中の2009年11月場所で初土俵を踏みました。若隆元は兄弟のまとめ役で、入門当初はよく殴り合いの喧嘩をしていた弟2人でしたが、若隆元の言うことにはちゃんと耳を傾けていたそうです。
- 2010年1月場所:序ノ口に昇進、1場所で通過
- 2010年3月場所:序二段に昇進、2場所で通過
- 2010年7月場所:三段目に昇進
- 2012年7月場所:幕下に昇進
- 2016年9月場所:西幕下11枚目まで番付を上げたが3番目の相撲で左肩を負傷して途中休場
- 2016年11月場所:怪我の治療のため全休
- 2017年1月場所:怪我より復帰
- 2018年7月場所:東幕下7枚目を記録
若元春 兄弟・次男「若元春(わかもとはる)」
- 本名:大波港(おおなみ みなと)
- 生年月日:1993年10月5日
- 年齢:30歳
- 出身地:福島県福島市
- 血液型:O型
- 身長/体重:187cm/145kg
- 出身校:松韻学園福島高等学校
- 現在の番付:東前頭筆頭
- 最高位:関脇
- 所属:荒汐部屋
若元春の出生時の体重は3800gで、3兄弟の中で最も運動神経が良いと言われています。兄弟一緒に小学2年生から相撲を始め、相撲の他にもソフトボールや柔道も習っていたとのこと。また、絵を描くことや物作りも得意で、幼少期は温厚で優しい性格だったそうです。中学時代から相撲一本に絞りましたが実は相撲は嫌いで、稽古熱心だった兄と弟の隣でよく泣きごとを言っていたのだとか。ただ、相撲のセンスは3兄弟の中では1番で、大会では一番良い成績を残しています。高校は特待生で入学し、3年連続でインターハイ個人に出場、3年生の時には東北大会準優勝しています。高校卒業前の2011年11月場所で初土俵を踏みました。
- 初土俵:2011年11月場所
- 新十両:2019年3月場所
- 新入幕:2022年1月場所
- 新三役:2023年1月場所
主な成績
各段優勝
- 幕下優勝:2回(2013年7月場所、2019年1月場所)
- 序ノ口優勝:1回(2012年1月場所)
三賞・金星
- 三賞:技能賞1回(2023年5月場所)
- 金星:照ノ富士1個(2024年1月)
若元春 兄弟・三男「若隆景(わかたかかげ)」
- 本名:大波渥(おおなみ あつし)
- 生年月日:1994年12月6日
- 年齢:29歳
- 出身地:福島県福島市
- 血液型:O型
- 身長/体重:182cm/132kg
- 出身校:東洋大学法学部企業法学科
- 現在の番付:西幕下筆頭
- 最高位:関脇
- 所属:荒汐部屋
若隆景の出生時の体重は3600gで3兄弟の中では1番小さかったそうです。小学1年生の時に2人の兄と一緒に父親が指導者を務める福島県の県北相撲協会で相撲を始めました。小学校時代は柔道や陸上競技にも打ち込み、抜群の運動神経で好成績を残していたといいます。中学から相撲一本に絞り、高校も兄と同じ高校に進学。高校3年生の時には全日本ジュニア体重別相撲選手権大会100kg未満級優勝、世界ジュニア相撲選手権大会団体優勝・軽量級2位などの成績を収めています。高校卒業のタイミングで入門した2人の兄とは異なり、体が小さかった若隆景は東洋大学に進学。大学卒業後に2人の兄が所属する荒汐部屋に入門し、2017年3月場所で初土俵を踏みました。
- 初土俵:2017年3月場所
- 新十両:2018年5月場所
- 新入幕:2019年11月場所
- 新三役:2021年7月場所
主な成績
学生時代
- 2014年:東日本学生相撲個人体重別選手権大会115kg未満級第3位
- 2015年:東日本学生相撲個人体重別選手権大会115kg未満級優勝
- 2016年:全日本大学選抜相撲宇和島大会団体優勝
- 2016年:全国大学選抜相撲宇佐大会団体優勝
- 2016年:全日本大学選抜相撲十和田大会個人第3位
- 2016年:全国学生相撲選手権大会団体優勝&個人準優勝
各段優勝
- 幕内最高優勝:1回(2022年3月場所)
- 年間最多優勝:1回(2022年)
- 幕下優勝:1回(2018年1月場所)
- 三段目優勝:1回(2017年5月場所)
三賞・金星
- 三賞:技能賞4回(2021年3月場所、2021年5月場所、2022年3月場所、2022年9月場所)
- 金星:なし
まとめ
今回は、角界ホープの若元春 兄弟「大波三兄弟」についてまとめてみました。若元春 兄弟の中では次男・若元春が2020年11月22日に結婚し若元春 嫁がおり、三男・若隆景も2018年5月に結婚しています。相撲の世界では関取になると1人暮らしが許されるようになり、幕下以下は大部屋での共同生活になり給料も出ないそうです。3兄弟同時関取イコール、3兄弟全員結婚となるかと思うので、長男・若隆元にも是非関取になって欲しいものです。大波三兄弟の今後の活躍を楽しみにしています!